賃貸不動産を探す際に、近年多くの人が注目するのが「リノベーション物件」です。しかし「リノベーション物件はやめた方がいい」という声も聞かれます。本記事では、なぜそのような意見が存在するのか、リノベーション賃貸のメリットとデメリットを解説します。また、慎重な選択が必要な理由を詳しく掘り下げるので、ぜひ参考にしてください。

リノベーション賃貸物件の魅力とは

リノベーション賃貸物件の最大の魅力は、古い物件の魅力を活かしながら、現代の生活スタイルに合わせた住まいが手に入る点です。築年数が長い物件でも、内装や設備が新たに施されているため、住む際の快適さは十分に期待できるでしょう。

例えば、キッチンやバスルームが最新設備に交換されていたり、壁紙や床材が一新されていることがあります。これにより、新築同様のクオリティを享受しつつも、賃料は築年数がある分だけ新築よりも抑えられるケースが多いです。

また、リノベーション賃貸物件には、古い建物ならではの個性が残っていることも多いです。現代の物件には見られない広々とした間取りや天井の高さ、趣のある窓枠や扉などのヴィンテージ感を楽しみながらも、快適な生活が送れる点は多くの人にとって大きな魅力と言えます。

リノベーション賃貸不動産はやめた方がいいと言われる理由

一方で、リノベーション賃貸物件には注意すべき点がいくつかあります。リノベーション物件はやめた方がいい」と言われる理由をここでは解説します。

建物の基礎部分が古いままである

外観や内装がいくら美しくリノベーションされていても、耐震性や配管の劣化、断熱性の低さなど、建物自体が抱える問題は隠されがちです。内装が新しくても、外壁や基礎部分、配管、電気系統などは元の状態のままであることが多く、これが物件の耐久性や安全性に影響を及ぼす可能性があります。

特に、築年数が40年以上経過している建物の場合、耐震基準が現行の法律に合っていないことも多いです。この場合は、地震や台風などの自然災害に対して脆弱であることが懸念されます。

長期的に住むことを考えた際に、突発的な修繕や災害時のリスクは高いと言わざるを得ません。リノベーション工事の質によっては、施工が不十分である場合もあります。

リノベーションは物件全体を根本から作り直す「フルリノベーション」だけでなく、一部のみを改修する「部分リノベーション」も含まれるため、見た目は美しくても中身は古いままということもあります。

例えば、配管が古いまま残されている場合、住み始めてから水漏れや排水トラブルが発生するリスクがあるでしょう。これらのトラブルが発生した場合は住民としては大きな負担となり、快適な生活を続けるのが難しくなります。

トラブルの懸念が必要

リノベーション工事が不十分だった場合、住み始めてから次々とトラブルが発生することも珍しくありません。壁の内部や床下に隠れている問題が表面化するのは、入居してしばらく経ってからというケースが多いです。

そうしたリスクに対する不安から、リノベーション物件を避けるべきだという意見が出てくるのです。

コストパフォーマンスの問題

リノベーション物件は、新築物件よりも安いというイメージがあります。しかし、築年数の古さに対して高額な賃料が設定されていることもあります。

このため、新築物件と比較した際に、わずかに安い程度であれば新築物件を選んだ方が良いという意見が出ることも多いです。

また、古い建物ならではの不便さがある場合もあります。例えば、エレベーターがなかったり、断熱性が低いため冬は寒く、夏は暑いといった環境面での問題が挙げられます。

リノベーション賃貸物件を選ぶ際のポイント

リノベーション賃貸物件に興味がある場合は、選ぶ際にいくつかのポイントを押さえておくことが重要です。まず、物件の耐震基準や建物の構造に関しては事前に十分な情報を確認することが必要です。

築年数が古い物件でも、耐震補強工事がしっかり行われているかどうかを確認し、安心して住むことができるかどうかを見極めましょう。

次に、リノベーションの内容についても具体的に確認することが大切です。どの部分が改修されているのか、配管や電気系統は新しくなっているのか、工事の品質について不動産会社に詳細を尋ねることが必要です。

内見時には見た目だけで判断せず、壁の状態や窓の開閉具合、床のきしみなどの細かな部分に注意を払いましょう。

また、賃料や管理費が適切かどうかも重要な判断基準です。リノベーション賃貸物件は一見して魅力的に見えるかもしれませんが、長期的な視点でコストを考慮し、無理のない賃料設定かどうかを見極めることが大切です。

まとめ

リノベーション賃貸物件は、古い物件を新しいデザインや設備で再生し、手頃な価格で魅力的な物件を借りられるのが魅力です。しかし、リノベーション賃貸は、古い建物を新たな機能やデザインで一新し、現代の住環境に合った形に作り替えていることがほとんどです。中身は古いままであることが多く、賃貸契約をする際には慎重な判断が必要となります。災害などのリスクやトラブルが発生するケースも考慮したうえで、リノベーション賃貸物件を活用しましょう。

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