美しい海と都会的な街並みが融合する横浜市は、トレンドをおさえながらも、歴史・文化がある街です。観光スポットも多く、毎年各地からたくさんの観光客でにぎわっています。

そんな横浜市で一人暮らしをするなら、どのエリアを選んだらよいのでしょうか？横浜市はエリアによってさまざまな顔があり、住環境も治安も利便性もまったく異なります。

今回は、人気・定番のエリアから、とくにおすすめの街をまとめてみました。ぜひ、部屋探しの参考にしてみてください。

交通の利便性が高く歴史や文化のある桜木町

桜木町は、みなとみらいや中華街など人気観光スポットが多く、横浜の中心部ということもあり交通利便性に優れています。「今風」のイメージがありますが、赤レンガや汽車道など歴史と文化が深いのが特徴です。一人暮らしにとっても住みよい街といえるでしょう。

ゴンドラ空中散歩が楽しめる

横浜駅へはたった3分でアクセスでき、JR根岸線や市営地下鉄ブルーライン、YOKOHAMA AIR CABINなど交通網が充実しています。もちろんバスやタクシーも利用できるので、移動は簡単です。2020年には新改札口も開業しており、ホテルや商業施設が入った「JR桜木町ビル」もオープンしました。

そして、桜木町といえば空中散歩ができるゴンドラです。YOKOHAMA AIR CABINと呼ばれる都市型ロープウェイは、桜木町と運河パーク駅を結んでいます。乗車時間は約5分と短いものの、都会の街並みを眺望でき、デートの移動にもおすすめでしょう。大観覧車「コスモクロック21」のセット券も購入できます。

また、全面ガラス張りになっているので、天井も床も大パノラマで楽しめます。

リーズナブルな家賃相場

にぎやかな印象の桜木町ですが、意外にも一人暮らし向けの物件はリーズナブルです。ワンルームの家賃相場も6.73万円と比較的に安く、都心部にしては住みやすいでしょう。

ただし、駅周辺は繁華街なので、騒音が気になります。そのため、とくに女性の一人暮らしは、セキュリティが万全なところを選んだほうが安心です。なるべく静かに生活したい方は、駅から少し離れた西区伊勢町エリアもおすすめでしょう。

買い物環境が充実している

駅周辺が繁華街になっていることから、買い物環境はよいといえます。駅から歩いてすぐのところにはスーパーとコンビニがあり「コレットマーレ」や「MARK IS みなとみらい」などの大型商業施設もそろっています。なかには夜遅くまで開いているお店もあるので、帰りが遅い方でも安心でしょう。

遊べるところも多いため、とくに学生や20代社会人の一人暮らしには抜群の住環境です。一方で年齢層が高くなってくると、少し騒がしく感じるかもしれません。一人暮らし向けの物件を探す際は、その辺も考慮すると希望どおりの部屋が見つかるでしょう。

昔ながらのお店が多くレトロでモダンな関内

関内は、桜木町のように歴史や文化を感じられるエリアです。レトロな建物やレンガ造りの道路も多く、横浜の中心部でありながら昔ながらの雰囲気を感じることができます。観光スポットもあるので、休日のお出かけも楽しめるでしょう。

移動がカンタンな交通利便性

関内といえば、多くの路線が乗り入れていることで知られています。そのため、東京へはもちろんのこと、横浜や大宮方面へも簡単にアクセス可能です。JR京浜東北・根岸線からは東京駅までの直通も走っており、短時間で移動できるのもメリットでしょう。

さらに、国道1号や国道16号など、主要道路も活発です。このように、電車も車も移動手段に恵まれていることから、ビジネスエリアへの玄関口ともいわれています。そのため、このエリアで一人暮らしをするなら新社会人より収入が安定した社会人3年目くらいの方がおすすめでしょう。

社会人が住みやすい環境

関内の物件は、エリアによって価格相場がまったく異なります。桜木町より少し高めというとわかりやすいかもしれません。リーズナブルな物件もありますが、駅から少し離れるため、駅近を希望する方には不向きでしょう。

駅から離れたエリアには庶民的なアパートも多く、はじめて一人暮らしをする方でも住みやすい環境です。一方で駅周辺は高級マンションが多い傾向にあります。しかし、繫華街も広がっているので、騒音も気になるでしょう。そのため、なるべく静かに暮らしたい方にはおすすめしません。

ちなみに、ワンルームの家賃相場は8.15万円です。1LDKになると10万円以上になるため、間取り選びには注意が必要です。

ディープな雰囲気漂う伊勢佐木町商店街

関内といえば「伊勢佐木町商店街」の存在も忘れてはいけません。古くからある商店街で、全長はなんと1.2kmもあります。

商店街はイセザキモールと伊勢佐木町商店街の2つのエリアにわかれており、それぞれ特徴が異なります。老舗店が多く立ち並んでいるのは、イセザキモールです。なかには明治時代から続いているお店もあり、レトロな雰囲気が印象的。地元民はもちろんのこと、観光客にも人気のお店も多数立地しています。

一方で伊勢佐木町商店街は、オフィスビルや飲食店が立ち並ぶ、いわゆる現代的なエリアです。非常に活気があるため、サラリーマンや地元の若者でにぎわっています。居酒屋・おしゃれなカフェ・スナックなど、いろんなグルメが味わえるのもよいでしょう。

さらに、関内には横浜中華街と山下公園の有名スポットもあります。お酒を飲んでワイワイ楽しむだけでなく、港の空気を存分に味わいながら、健康的な遊びができるのも魅力的でしょう。

アクセス抜群で出張や旅行に最適な新横浜

横浜と聞いて、真っ先に思い浮かべる方も少なくないでしょう。新横浜は、駅周辺にオフィスビルや商業施設が多いことから、交通利便性が高く出張・旅行に最適です。一人暮らしにも便利ですが、家賃相場はそれほど低くないため、物件・エリア選びには気をつけましょう。

駅周辺は商業施設が多い

路線も多く、いつもにぎわっている新横浜は、駅周辺に多くの商業施設が立ち並んでいます。飲食店やショッピングモールなどもそろっているので、一人暮らしの休日も飽きません。しかし、大型スーパーや商店街は少ないため、日用品の買い物には少々不向きです。

新横浜といえば、駅直結の「キュービックプラザ」も忘れてはいけません。モール内には約60店舗のお店が入っており、GUやユニクロなどの定番ショップをはじめ、レストランやカフェといった飲食店も豊富にそろっています。すぐそばに駅があるので、出張や旅行前に買い物ができるのもうれしいでしょう。

また、北側と南側で異なる雰囲気をもっているのも新横浜の特徴のひとつです。北側には、横浜アリーナや日産スタジオなどの会場が点在しています。そのため、コンサートや試合があるときは多くの人でごった返すことも。しかし、警備が行き届いているので、治安は悪くありません。

南側は、主に住宅街になります。戸建てが多く、静かなエリアも存在します。マンションや商業施設などが多い北側に比べると住環境もよく、一人暮らしにも最適でしょう。

ちなみに駅周辺にはご当地ラーメンが堪能できる「新横浜ラーメン博物館」があります。ラーメンの歴史を学べるほか、有名ラーメンの展示も楽しめ、喫茶店や駄菓子屋なども併設しているのです。これから新横浜に住む方は、ぜひ訪れてみてください。

5路線が利用できる利便性

横浜では屈指のビジネス街といわれているだけあり、新横浜には多くの路線が入っています。その数は、新幹線を含んで5つです。横浜や都内へアクセスしやすいJR横浜線・地下鉄ブルーラインなどもとおっているので、交通の利便性は非常に高いでしょう。

さらに、北口には路線バスやタクシーなども利用できます。福祉バス専用のゲートも設置されており、一般路線とわけて利用できる仕組みです。

駅から少し離れたエリアがおすすめ

新横浜は、駅から少し離れたエリアが一人暮らしにおすすめ。というのも、駅周辺は家賃相場が高く、手頃な物件が見つかりにくいからです。

ワンルームの家賃相場は7.24万円、1LDKになると約12万円とグンと高くなります。1Kでも8万円台が相場になるため、一人暮らしをするならJR横浜線の菊名や小机などで探すとよいでしょう。駅までの距離もそれほど遠くないので、利便性も悪くありません。

生活しやすい落ち着いた雰囲気の菊名

横浜にはいろんな特徴のエリアがありますが、そのなかでも住みやすさと利便性を兼ね備えているのが菊名です。駅周辺にはスーパーや商店街もあり、素朴な雰囲気があるのも魅力的でしょう。そのため、一人暮らしだけでなくファミリー層にもおすすめのエリアです。

買い物施設が充実している

都心部のようににぎやかな印象はありませんが、買い物施設に恵まれ、生活環境は抜群です。駅前も騒がしくないので、静かに暮らしたい方におすすめでしょう。

駅周辺には、スーパーや商店街が点在しています。総合病院・図書館・コミュニティハウスなどもあり、個人店からチェーン店の飲食店も多いことから、地元の人とのつながりを深く感じられるのです。そのため、治安はよいといえるでしょう。

ただし、菊名はエリアによって地形や環境に違いがあります。物件を探す際は、坂道や周辺環境もきちんと調べておくと安心です。

都内へのアクセスが容易

生活中心のエリアですが、交通の便は決して悪くありません。最寄り駅にはJR横浜線と東急東横線が乗り入れており、都心部へのアクセスが容易です。渋谷駅まで約20分で到着するので、都内へも遊びに行きやすいでしょう。駅直通の東急ストアでは、食材や日用品も豊富に揃っており、一人暮らしでも困りません。

家賃相場に関しても、ワンルーム6.01万円とかなりリーズナブルです。部屋数が増えると多少高くなりますが、一人暮らしに最適な間取りなら充分な価格でしょう。とくに東急東横線沿線は格安物件も多いので要チェックです。

5柱の神様が集結した神社がある

菊名といえば、1,000年以上の歴史を誇る「菊名神社」があることでも有名です。誉田別命・天照皇大神・日本武尊・木花咲那姫命・武内宿禰命の5柱の神様が集結するこちらの神社は、さまざまなご利益をあやかることができます。

漆黒の鳥居やシンボルとなっている四方の「がまんさま」も必見です。がまんさまは、それぞれ違った表情をしているので、そちらも注目してみてください。

学生が多く主要都市へのアクセスが容易な日吉

慶応義塾大学の日吉キャンパスがあることから、学生が多くにぎわっています。最寄り駅には4路線が乗り入れており、交通利便性も高く、ショッピングモールや商店街で一人暮らしの買い物にも困りません。また治安もいいので、夜道も安心です。

ショッピングモールがある

日吉で最大のショッピングモールには、食料品はもちろんのこと雑貨や家電などさまざまな商品が揃っています。駅から近いということもあり、サラリーマンや学生の利用者も多く、なかでも総菜コーナーはおいしいと評判です。21時まで営業しているので、帰りが遅くなっても安心でしょう。

駅周辺の雰囲気は、東口と西口でも異なります。慶応義塾大学がある東口は、学生が多く、日中は若者でにぎわっています。

一方で西口には商店街があり、ショッピングやグルメなどが楽しめるエリアです。昔ながらのお店も多く、地元の利用者も少なくありません。夜になると居酒屋やバーがオープンするので、仕事帰りの会社員が増え、人どおりも多くなります。

しかし、治安は決して悪くありません。きちんと整備されているので環境もよく、公共機関も充実していることから一人暮らしでも住みよいエリアといえるでしょう。

交通利便性に優れリーズナブルな物件が揃う

日吉駅には、4つの路線が乗り入れています。中心部には1本でアクセスできるので利便性も高く、なかでも市営地下鉄グリーンラインは始発駅ということもあり、混雑も避けられるのです。

家賃相場に関しては、ワンルームで6.10万円です。間取りが広くなると10万円以上になりますが、中心部のように極端に高いわけではないので、比較的住みやすいでしょう。

また、慶応義塾大学の最寄り駅ということで、学生向けの物件が多いのも特徴です。とくに矢上キャンパス付近にはリーズナブルな物件が揃っており、学生の一人暮らしにも最適でしょう。ただし、駅からは少し遠くなるため、駅近を重視している方には不向きです。

無料で楽しめるスポットあり

ショッピングモールや商店街でにぎわう日吉ですが、周辺には無料で遊べる施設も充実しています。おすすめは「夢見ヶ崎動物公園」です。

場所は川崎市になり、日吉から少し離れたエリアになります。敷地自体はそれほど大きくありませんが、人気の動物が見られると評判です。何より無料で入園できるので、休日にふらっと立ち寄って過ごすのに最適でしょう。

さらに園内には神社やお寺なども点在しています。自然も豊かなので、お参りをしながら散策してみてはいかがでしょか。

横浜市の東端にありファミリー層に人気の鶴見

横浜市の東端にある鶴見は、再開発によって新しく生まれ変わりました。駅周辺には商業施設や商店街があり、バスを利用すると区内の各地への移動も簡単です。

昔ながらの落ち着いた街並みも残っているので、一人暮らしからファミリー層まで、幅広い年齢層が住みやすく感じるでしょう。

異なる雰囲気をもつ東口と西口

再開発によって、以前に比べ駅周辺の雰囲気が明るくなりました。一方で昔ながらの商店街も残っているので、住み心地は決して悪くありません。

そんな鶴見ですが、東口と西口では異なる印象があります。東口には「CIAL（シアル）」と呼ばれる駅ビルがあり、食料品やファッション、レストランなどが入っているのです。屋上の庭園も見ものといえます。

西口は、昔ながらの下町の雰囲気を感じることができ、商店街や居酒屋なども少なくありません。もちろん駅ビルもありますが、東口とは違った楽しみ方ができるでしょう。和洋中のグルメが味わるのも特徴です。

しかし、駅周辺は治安が悪く、以前よりは改善されたものの、一人暮らしの際は充分注意しなければいけません。とはいえ、地域住民や警察が見守り活動を行っているので、防犯対策を行えば安心して住めるでしょう。

品川へ直通でアクセスできる

鶴見駅には、2つの路線が乗り入れています。駅前にはバスロータリーもあり、その向かいには京急線の京急鶴見駅も立地しているのです。中心部や都内へは乗り換えなしでアクセスでることから、交通利便性はよいでしょう。バスを利用すると各地への移動も簡単です。

また、朝・夕方・通勤ラッシュの時間帯は一部始発電車が利用できる場合があります。

家賃相場は、市内の平均相場に比べると少し高くなります。ワンルームでも6.36万円、1LDKになると約13万円と、新社会人が一人暮らしをするには難易度が高いでしょう。ただし、エリアによってはリーズナブルな物件も存在します。

絶景スポットがある

最寄り駅から電車で11分のところに、絶景スポットといわれている「海芝公園」があります。「海に浮かぶ駅」ともいわれている海芝浦駅から歩いてすぐのところにあり、一面に広がる東京湾は、どの時間帯に行っても魅力的です。

決して大きい公園ではありませんが、鶴見つばさ橋や横浜ベイブリッジ、大黒埠頭も眺望できので、一年をとおして美しい景色を堪能できるでしょう。

ただし、敷地の一部が公園になっているだけなので、電車以外の方法ではアクセスできません。そのうえ、電車の本数も少なく終電も早いため、行かれる際はきちんと時刻を確認しておきましょう。

まとめ

ここまで、横浜市で一人暮らしをする方におすすめの街を紹介しました。観光スポットやおしゃれなお店が多く、魅力的な街として有名な横浜市には、エリアによってさまざまな顔があります。

今回はそのなかから人気・定番に着目し、一人暮らしでも安心安全に暮らせる街をまとめてみました。買い物施設と自然のバランスがよいエリアばかりなので、都会でありながら昔ながらの雰囲気が残っているのがポイントです。

交通利便性や家賃相場なども掲載しているので、はじめての一人暮らしでも満足のいく物件が見つかるはずです。横浜市で新生活をスタートさせたい方や引越しを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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