多くの業者と同じように、賃貸不動産会社にも閑散期が存在することはご存知でしょうか？閑散期に賃貸物件を探すことで生じるメリットもあれば、反対にデメリットとなることもあります。今回は賃貸不動産会社の閑散期について、メリット・デメリットの詳細、閑散期に物件を探す上での注意点などをお届けします。

賃貸不動産会社の閑散期はいつ頃？

賃貸不動産会社の最大の繁忙期は、人の移動が増える1～3月ごろです。入学や入社が決定し、転勤辞令が出たりするのがこの時期で、多くの人が一斉に引越し先の新居を探し始めますので、不動産会社も一気に忙しくなります。

ピークは3月ですが、会社によっては4月に辞令が出てゴールデンウィーク明けから新しい職場に赴任するという場合もあるので、不動産会社の忙しさも5月ごろまで続くことが多いといわれています。

また、サラリーマンにとっては9～10月も転勤の辞令が出る時期に当たり、1～3月に次いで引越しの件数が増えることから不動産会社も繁忙期となります。この2つの繁忙期の合間、ちょうど6～8月ごろが不動産会社の閑散期です。この時期は他の時期に比べて比較的転居が少なくなりますので、必然的に物件を探す人も減り、不動産会社を訪れる人も少なくなります。

賃貸不動産会社の閑散期に家探しをするメリット

まず、不動産会社の閑散期に賃貸物件を探す場合、どのようなメリットがあるのでしょうか？

丁寧な接客をしてもらえる

もちろん繁忙期でも閑散期でも変わらないクオリティで顧客に対応できるのが理想ですが、限られた人数で仕事を回さなければいけないということもあり、やはり閑散期のほうが繁忙期に比べると丁寧に接客をしてもらえる傾向にあります。不動産会社以外でも、たとえばレストランでお昼時に混み合った状態で接客してもらうのと、客があまりいない時間帯に余裕を持って接客をしてもらうのとではどうしても対応が違ってきますよね。それと同じことです。

引越し料金が安い

引越し業者は、一年の中で価格の変動が激しく、引越しが多い時期は引越し料金が高くなり、逆に引越しが少ない時期は安くなります。不動産会社の閑散期は引越し業者の閑散期でもありますので、その時期に引越しをすれば引越し料金を安く抑えることができます。ただでさえ6～8月は天気も不安定ですし、夏場の暑さもあり、引越しを避ける人が多い時期です。あえてその時期を選ぶことで割引サービスを受けられる場合もあります。

焦らずじっくり物件を探すことができる

人気の物件はすぐに契約されてしまうことが多く、繁忙期には競争率も高くなってしまいます。しかし閑散期であれば他に物件を探している人も少なく、比較的じっくりと物件を探すことができます。前述したとおり不動産会社の閑散期には不動産会社のスタッフも時間的な余裕ができて丁寧な接客を期待できるため、納得できる物件を見つけるまでとことん探すというようなことをできる可能性も高くなります。

家賃の値下げ交渉がしやすい

不動産会社の閑散期は賃貸物件の大家にとってもなかなか入居者が決まらないもどかしい時期でもあります。大家としては、なるべく空き部屋は作りたくありませんので、多少値下げしてでも早く入居してほしいと考えています。そのため、「家賃が月○万円なら今月中に入居します」というような交渉がしやすくなるのです。

賃貸不動産会社の閑散期に家探しをするデメリット

では逆に、不動産会社の閑散期に賃貸物件を探す場合に生じるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか？

天候が不安定

前述しましたが不動産屋の閑散期はちょうど梅雨の時期にあたり、天候が不安定です。また暑さも厳しいため、引越しのときに天気に恵まれなかったり過酷な状況だったりする可能性があります。引越しは一日だけではなく、前もって荷造りや準備も必要で、体力も精神力も使います。できれば快適な気候のときに実施したいと思うのは誰でも同じですが、そうすると不動産屋の繁忙期に重なってしまうというジレンマがあります。

そもそも物件数自体が少ない

賃貸の場合、魅力的な物件は1～3月ごろの繁忙期にすでに契約されてしまっている場合が多く、閑散期に物件探しをする場合には残った物件から選ぶという状況になります。当然、繁忙期よりも入居を募集している物件数自体も少なく、選び放題という状況にはならないでしょう。ただし、もちろん繁忙期以外に引越しをする人がいないというわけではありませんので、急に希望する物件に空きが出たり、新しい物件が登録される可能性もあります。閑散期のメリットである「じっくり物件を探すことができる」という点を生かして辛抱強く探しましょう。

賃貸不動産会社の閑散期に家探しをする上での注意点

閑散期は物件数が少ないため、魅力的な物件が出てきた場合にはすぐに抑えておきたいものです。一般の人がインターネットで探せる情報には限度があり、タイムラグも生じます。とにかく早めに不動産会社に話を通しておき、希望の物件が出たらすぐに教えてもらえるようにしましょう。

いかがでしたか？このように、不動産会社の閑散期に物件を探す際にはいくつかメリット・デメリットがあります。メリットを上手く利用し、デメリットを正しく理解していれば、結果的に繁忙期よりも満足できる物件に巡りあえる場合もありますので、ぜひ参考になさってくださいね。

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