賃貸で借りている部屋の害虫駆除どうする?自分でする場合の注意点
賃貸で借りている部屋に害虫が出ることは珍しくありません。何とか駆除する必要がありますが、まず確認すべきなのは賃貸契約をしたときに害虫駆除費を支払っているかどうかです。精算済みの場合は賃貸不動産業者と交渉する余地が大いにあるでしょう。
一方で害虫駆除の項目がなく同様の精算をしていない場合は、原因を突き止めて自分で駆除するしかありません。方法はいくつかあるので、相応しいものを選んで快適な生活ができる部屋を取り戻しましょう。
まずは賃貸契約に害虫駆除費が含まれているか確認する
賃貸契約のなかには、害虫駆除費が項目に含まれている場合があります。害虫駆除費とは契約者が入居をする前の害虫駆除を行うために必要な費用のことです。別の意味で考えるなら、害虫駆除をしっかりと行うことの証明でもあります。
ただし、害虫駆除費はハウスクリーニングの一部に含まれるケースや、退去時の契約に盛り込まれていることもあるため形式はさまざまです。不動産会社によって内容が大きく異なることも多く、専門業者を手配する場合もあれば、管理会社が独自の方法を用いて駆除する場合もあります。
注意すべきは、賃貸契約において害虫駆除が義務ではないということです。しかし、契約金のなかに該当する項目や内容が含まれている場合は、あらためて害虫駆除を検討してもったり、交渉したりすることができます。
害虫の発生は契約者だけでなく、同じ賃貸マンションやアパートに暮らす人々にも悪影響を与えかねません。何もしないまま放置すると、近隣住民とのトラブルに発展するリスクもあるため、駆除は交渉する価値は大いにあるでしょう。
もし害虫駆除を拒否された場合は、原因を追究して自分で解決する必要があります。いずれにしても賃貸不動産業者とは納得がいくまで話し合ってください。
賃貸で借りている部屋に害虫が出る原因
賃貸で借りている部屋に害虫が発生する原因はひとつではありません。以前に暮らしていた住人が適切な害虫駆除を行わなかった場合や、退去時に適切な害虫駆除が行われなかった場合、害虫駆除は行ったものの、害虫が新たに侵入してしまった場合が挙げられます。
害虫は小さな隙間があれば、どこからでも侵入することが可能です。どんなに新しい物件だとしても害虫が入り込む場所があれば、どれだけ対処しても解決することができません。また、害虫が集まりやすい原因が部屋の近くにある場合も考えられます。
ここでは、賃貸で借りている部屋に害虫が出る主な原因についてまとめました。該当するものを特定し、適切な駆除ができるよう努めましょう。放置していても事態は一向に変わりません。原因を突き止めて、たしかな対策を実施することが大切です。
集まりやすい原因が部屋の近くにある
害虫が賃貸で借りている部屋に出る原因は、部屋の近くに集まりやすい何かがある可能性が高いです。業者が害虫駆除を行ったにもかかわらず、害虫が新たに侵入するケースは珍しくありません。とくに入居までに時間が空いたり、住み始めてから数日間で侵入が確認されたりすることはよくあります。
原因として考えられるのは、賃貸物件の近くに飲食店やコンビニなどがあり、餌となる食品が豊富に扱われている場合です。また、近隣住民が害虫駆除でくん煙剤を使用した場合、その影響で害虫が物件の近くへ移動した可能性も考えられます。
さらには窓や玄関を開けたままにしておくことや、排水ホース、エアコンの室外機、通気口などに害虫が侵入できる隙間があふれていることも原因です。害虫は餌やゴミが多い場所を好むため、賃貸物件に原因がなくても近くに原因があれば発生する確率は上がってしまいます。
旧居から連れてきてしまったパターン
害虫が賃貸物件に侵入する経路はさまざまです。原因のひとつに、自分自身が知らず知らずのうちに害虫を新居に運び込んでしまうことがあります。とくに使い古したダンボールや、何日も野外に保管されていたダンボールは、害虫が潜んでいたり卵が産み付けられていたりするため、旧居から連れてきてしまう可能性が高いです。
賃貸物件の近くに害虫が発生する原因が見当たらない場合は、ダンボールと共に害虫も運んでしまったケースが該当するかもしれません。このパターンの対処法は非常に難しいですが、引っ越しに使用するダンボールをできるだけ清潔なものにすることが予防につながります。
また、荷造りした後は放置せずに早めに移動させることも重要です。長く放置すればするほど、害虫を持ち込んでしまうリスクは高くなります。
害虫駆除を自分でする方法と注意点
害虫駆除を自分でする方法は、くん煙剤の使用をはじめ、害虫が侵入する経路を断つこと、駆除剤の使用が挙げられます。原因に合わせて最適な方法を選びましょう。ここでは、注意点もあわせて詳しく解説していきます。
くん煙剤を使用する
賃貸で借りている部屋の害虫駆除でおすすめの方法は、くん煙剤の使用です。部屋全体に害虫が侵入できないバリアを作ることができるため、手っ取り早い解決を希望したいなら最適な方法になります。
くん煙剤を使用する箇所としては、害虫が侵入しそうな場所がベストです。たとえば、窓や扉、侵入しそうな経路に設置して焚くことで、より高い効果を期待することができます。最善の効果を得たい場合は入居前に行うべきですが、すでに暮らしている最中に使用しても駆除できる可能性が高いです。
くん煙剤は缶や容器に入った薬剤を、加熱し煙を発生させる害虫駆除剤のひとつになります。煙が室内の隅々まで行き渡り、狭い隙間に潜む害虫にも効果的です。すり板タイプや加熱蒸散タイプ、霧タイプなどさまざまなタイプがあるので、賃貸物件に合わせて適切なものを選びましょう。
デメリットは害虫の卵には効果を期待できないことです。あくまで成虫の駆除に特化したものなので、害虫が発生する状況をみて何度か使用することをおすすめします。また、煙が家電製品に害を及ぼさないようにカバーをして保護したり、使用後は十分に換気を行ったりすることが重要です。
とくに死んだ害虫の清掃を忘れずに行ってください。ペットや小さなお子様がいると、口にしてしまう可能性があるので細心の注意を払って使用しましょう。
害虫が侵入する経路を断つ
賃貸で借りている部屋の害虫駆除は、くん煙剤の使用で改善される可能性が高いです。しかし、害虫が入り込む隙間があれば、何度やっても問題を解決することができません。再侵入を防止し、経路を断つ措置が必要です。
隙間があるドアや窓はもちろん、洗濯機や洗面所、台所の床と排水ホースにも侵入スペースは存在します。また、直線タイプの排水管をはじめ、通気口、24時間換気口、エアコンの室外機に付いているドレンホースも同様です。
害虫が侵入しそうな場所を特定できたら、パテやフィルター、キャップを使って隙間を塞ぎましょう。入り込めるスペースを完全に埋めてしまえば、害虫に悩まされることはなくなります。
注意点としては隙間を埋める際に、賃貸契約に違反しないか確かめることです。許可なくパテ埋めやフィルターなどを使ってしまうと、トラブルに発展する可能性があります。実行する前に必ず確認を取りましょう。
駆除剤を使用する
害虫に効果的な駆除剤は、くん煙剤だけではありません。毒エサ形式の駆除剤も販売されているので、煙での効果が得られなかった場合は設置も考えてみましょう。
毒エサ形式の駆除剤は、害虫が侵入しやすい場所に設置すると効果を期待できます。とくに排水ホースなどの水回りや棚の中など、侵入しやすい場所に設置すると効果的です。
ただし、ペットや小さなお子様がいる家庭での使用は十分に注意してください。安全性を優先したい場合は、害虫駆除のプロを検討しましょう。
まとめ
賃貸で借りている部屋の害虫駆除は、まず原因を突き止めることからはじめましょう。害虫が部屋に侵入する経路はさまざまです。さらに賃貸物件の近くに害虫が集まる環境が整っている可能性も考えられます。
害虫は侵入経路さえ断ってしまえば、部屋に入り込むことができません。くん煙剤で部屋にいる害虫を駆除しつつ、隙間を完全に埋めて快適な環境を手に入れましょう。